南スーダンでWFP倉庫が略奪被害、返還呼びかけ

南スーダンでWFP倉庫が略奪被害、返還呼びかけ


国際国連WFP(世界食糧計画)は15日、南スーダンで同団体の倉庫が略奪の被害に遭い、大量の食料が奪われたと発表した。
南スーダンでWFP倉庫が略奪被害、返還呼びかけ

(WFP提供)

WFPが平和維持活動(PKO)を行う「国連南スーダンミッション」(UNMISS)に現地調査を要請し、UNMISSは「略奪により大量の食糧が奪われた」と報告した。WFPの職員はまだ現場を確認できていないが、この倉庫には戦闘再燃前の先週末の時点で、22万人の1か月分の食糧にあたる4500トン超の食糧と、発電機・トラックなどの救援物資が保管されていた。

これを受け、WFPのバーノン・アーチボルド地域局次長は「WFPは、最も貧しく弱い立場にある南スーダンの人々のための食糧を略奪するという行為を強く非難する。どれほどの食糧が略奪されたのかは調査中だが、貴重な食糧が奪われたことで、WFPの支援活動に支障が出ることを懸念する」との声明を発表した。

一方、WFPは略奪に遭いながらも別の場所に保管していた食糧を利用し、国連PKOの施設に避難している数千人に対し、緊急の食糧支援を行った。

略奪被害を受けた倉庫は、同国の主要な物流拠点として南スーダン全土で展開するWFPの支援活動に使用され、これまでも略奪が発生した際にWFPが「食糧支援の重要性」を伝え、返還に向けた交渉に成功してきた。こうした経緯を踏まえ、WFPは略奪者にこう呼びかけている。

「略奪者が人間性を取り戻し、支援物資を返還することを期待している」

■WFPのジョイス・ルマ南スーダン事務所長
「食糧支援に加えて、WFPは逃れてきた女性や子どもなど3000人を事務所敷地内で保護している。なかには、生後数時間の新生児を抱えて逃げ込んできた母親もいる。しかし同時に、南スーダンのほかの地域で発生している深刻な人道危機も忘れてはいけない。南スーダン全土でWFPは、深刻な飢餓に苦しむ何百万人もの人々の命を救う支援を続けている」 Logistics Today引用

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